2005年7月9日 第1回 磐梯高原・猪苗代 ウルトラマラソン

中間地点を過ぎて、ようやく猪苗代湖らしい風景と遭遇。

行く手を阻むあの山はまさか! 猪苗代湖畔での厳しい登り坂の始まりでした。

 

JR磐越西線・猪苗代駅から大会が用意してくれたマイクロバスで約10分の猪苗代リゾートホテルが会場。ここに宿泊できなかったランナーも早朝湖畔の宿からマイクロで送ってくれる。日本47都道府県マラソン制覇も残り少なくなったが、来年5月に走ろうと思っていた福島県に朗報。磐梯山と猪苗代湖を周回する100kmマラソンが新設されたのだ。ほとんど私のためにできたようなレースだと即出場を決めた。レース案内では猪苗代湖を回ってから磐梯山に向かう設定になっていたが、受付当日にこの順番が逆になることが発表された。
何かとハプニングのある第1回大会ならではの発表に、意外と冷静に納得できたのは、レース慣れしきってしまった表れだろうか?

7月はじめのウルトラは、雨か炎天下か?
不安に思いながら朝(深夜?)3時にスタート。1時間ほどは懐中電灯に頼りながら走る。
暗い中、しかもアップダウンが続くため、なかなかペースが安定しない。2時間ほど走ったとき目にしたのは、気温16℃の表示。そういえば早朝ということもあり、暑くも無く寒くも無く、ちょうどよい気温だ。一日走ったあとの感想から言えば、気候自体はこの時期としては奇跡的に快適だったということだ。

しかし、うす曇の天候に災いしたのが1点。ついに磐梯山が拝めなかったことだ。
山道の途中、磐梯山が正面に見えることを示す標識と地図が道端にあったが、これを恨めしく思いながら、先を急ぐ。磐梯山ゴールドラインを一気にかけおり、40kmエイドでそうめんをいただき、50kmでようやく猪苗代湖畔に出た。

やれやれ、ここから平坦な道が続くだろうと思ったていたが、これがとんでもない間違い。
残り25kmを切るまで、湖畔でもアップダウンが続く。特に右上の写真にある小山の登りはとんでもない辛さ。磐梯山ゴールドラインの方が楽だったのではないかと思うほどだ。湖畔は素直に平坦でいて欲しいと、周りのランナーたちとぶつぶつ言いながら先へ進む。

しかし、75km過ぎて平坦コースが続くと、気温が上がり始めたことも相まって、だんだん辛さが募ってきた。この大会はエイドステーションが少なく、10kmごと。給水は何ヶ所かあるのだが、公園や民家の水道を借りているため、道から少し離れたところにあるケースが多く、なかなか補給ができない。そういえば小銭を持ってくるのを忘れたため、自販機があっても恨めしいだけだ。ウルトラで初めてのガソリン切れ状態を経験したころ、80kmのエイドに到着。

ここで、おにぎり2個と味噌汁をいただき、一気に復活。
そういえば、ここ何レースか続いていた胃痛もほとんど感じない。これまでは給水・給食を取りすぎていたのだろうか? などと感じながら、湖畔道路がずっと見渡せるコースに入る。この道は交通量が比較的多い割りに路肩が狭く、ちょっと走りづらい。そういえば、早朝走った高原道路も路肩の狭いところがあった。今回は100km、70km、55km併せて200名ほどの参加人数だからよいが、参加人数が増えると、ちょっと厳しいかもしれない。山あり湖ありのコース設定は抜群だから、これからも続いて長く欲しい大会だなあ、と考えているうちに、ゴールの野口英世記念館に向かうサイクリングコースに入った。

スタートしてから13時間たったが、朝3時スタートなのでまだ4時だ。
ゴール後、休憩室にゆっくりと着替えたが、残念ながら温泉は近くにない。
後夜祭が猪苗代リゾートホテルであるため、バスでそちらに向かえば入浴できるかもしれないが、そこのところは何ともわからなかった。とにかく温泉が多い土地だから、こことは別の場所をゴール地点にすれば、温泉に入り放題のシチュエーションがつくれるだろう。

途中でも書いたが、コースは抜群。
エイドステーションの少なさと、レース後のお風呂がなかったことに難点があったが、初夏福島の名物大会に成長すること間違いなしだろう。