2004年1月10日 宮古島100kmウルトラ遠足
池間島に向かう池間島大橋。この海の色には驚かされた!
東平安名崎から七又海岸へ向かう。意外なアップダウンの多さにも驚かされた!
宮古島空港からタクシーで約15分。海辺の東急リゾートがスタートゴール。宮古島を時計周りにぐるっと一周するレース。コースには池間大橋や東平安名崎など、島の主なスポットが網羅されており、ウルトラマラソンというよりは、自分の脚で巡る宮古島ツアーといった感じ。
レース前日夕方5時前に宮古島空港に降り立った第一印象は、「まだ明るい!」。関東では5時にはもう真っ暗になっている季節だが、まだ太陽が輝いている。しかも暑いくらいの陽気。さすがは南国である。と感心しながらも、どうやって東急リゾートに行こうかと迷っていると、「100km遠足」と書かれた紙で人集めをしているスタッフを発見。本当はツアーで来たランナー用の車だったのだが、喜んで東急まで乗せてくれた。なんて親切なんだろう。
東急リゾートから少し離れた民宿に泊まることにしていた私は、暗くならないうちに宿に着こうと歩き始めたが、勝手の判らない道でうろうろするばかり。しかし、親切なことに観光バスや地元ドライバーが相次いで車に乗せてくれ、無事宿着。明朝はホテルまでどうやって行こうかと悩んでいると、同じ宿に宿泊するレーススタッフが車で運んでくれることになった。これまたなんて親切。トライアスリートの定宿になっているというここでは「おばぁ」の笑い声が響き渡る。短時間で明るい南国を満喫してしまった。
南国・宮古の朝は、しかし遅い。
スタートの5時に暗いのはよいとして、走れども走れども夜は明けない。完全に明るくなったのは7時を過ぎたころだった。そしてちょうどこの頃に池間大橋を渡る。橋の両側に広がる海は本当にコバルトブルー。人間がどんなに頑張っても、こんな色は出せないだろう。この色を見ただけでも宮古島に来た甲斐があったと言える。
一通り感動した池間島を過ぎると、まもなく40km地点。しかしここから宮古島が第2の顔を見せ始めた。東急リゾートを基準にすると、ちょうどバックストレッチにあたるこの区間は、海から少し離れた、ゆるやかなアップダウンを走る。はっきり言うと実に殺風景。「東平安名崎まで25km」という標識を見て溜息をつくランナーは私だけでは無いだろう。
48kmのレストステーションで、団子汁をいただき、何とか気分を変えて67kmの東平安名崎の分岐点に到着。ここから灯台までの往復は結構なアップダウンあり。この区間は風が強いと聞いていたが、このときは逆にほぼ無風。むしろ急に日差しが強くなり体力が消耗されていく。
そしてここから七又海岸のアップダウンが始まった。
同じ沖縄でも、石垣島は山が多く、宮古島は平坦。そんな強い思い込みから、今回のレースは真っ平だと確信していたのだが、写真右のように、起伏の激しい海岸線がはるかに続く。途中歩きを入れ、黒糖の手作りアイスキャンデーをいただき、翌日開催される100kmワイドーマンの会場からの応援を受け、ハイビスカスの咲き乱れる海岸の道をひた走り、ようやく90km表示を超えて最後の来間島大橋に辿り着いた。エイドで味噌汁をいただき、勢いをつけて橋を渡る。向こうから帰ってくるランナーは最後の笑顔が美しい。「お疲れさま!」と、一日の健闘を称え合う。橋の両側に広がる海は、やっぱり南国・宮古のコバルトブルーだった。
追伸。
数年前、12月のNAHAマラソンに参加したときも感じたけど、冬に南国のマラソンに参加すると、暖かくて明るい気分になれる。しかし、家に戻るとそこは真冬。このギャップが結構大きく、体調管理が大変だ。そういえば今回のレースには20名ほど北海道からの参加者がいた。地元との温度差は40℃と言う人も。皆さん。くれぐれもお体に気をつけて。今年は始まったばかりです。